文字サイズ変更
  • 標 準
  • 拡 大

カルシウム

1.カルシウムとは
カルシウムはその99%までが、骨や歯の中に含まれていて、これらの硬組織を形造っています。残りの1%も血液の凝固作用の促進や、心筋収縮力の増、内分泌腺の分泌の円滑化、神経や筋肉の興奮性を、適当に保つなど大変な役目をもっています。カルシウムは、ビタミンDやリンなどの助けをかりて骨の主成分となります。

■カルシウムが不足すると
・骨粗鬆症
・十分に成長しない
・骨、歯が弱くなる
・神経過敏となる
(ビタミンDが不足するとカルシウムの作用が悪くなり欠乏症を起こしやすくなる)

主な含有食品
玄米 五穀 干しエビ、煮干し、はぜ佃煮、丸干し、乾燥ひじき、ごま、脱脂粉乳、わかめ、どじょう、スッポン肉、こんぶ、わかさぎ、チーズ アルファルファー

日本人の栄養所要量と摂取状況(普通の労作男子30歳代)
600mg(干しエビなら25gが必要)・不足する場合が多い

■生理作用
・骨、歯などの硬組織を作る
・血液をアルカリ性にする
・血液の凝固作用に関係する
・心筋の収縮作用を増す。
・筋肉の興奮性を抑制する
・刺激に対する神経の感受性を鎮静する
・トリプシンなどの酵素作用を活性にする

■体を支える多量ミネラル、カルシウム
カルシウムは、体に必要で重要なミネラルのうちの一つであり、牛乳は最もカルシウムが豊富な食品として知られています。しかしながら、なかには生理的に牛乳を受けつけない人もいます。牛乳を飲むと下痢や腹痛を起こし、長く続けると栄養失調に移行する人すらいます。

■植物性カルシウム
こういった症状を「乳糖不耐症」と呼びますが、牛乳の中に含まれる乳糖を消化するために必要な酵素が十分にないことからくるのです。この場合、無理に牛乳を飲むよりは緑色野菜や小魚をしっかり食べることでカルシウムをとることができます。
2.安全性が高く有効性が強いのは植物性カルシウム

植物性カルシウムがいかに重要な物質であるかは、あの大きな象、馬、牛など、物凄い太く丈夫な骨格を維持している動物達の主食は植物である事が実証しています。

めざしや、牛乳、または貝殻の粉や骨粉のカルシウムを飲んでいるわけでは有りません。今更のように、植物が大地からカルシウムを始め必要ミネラルを吸収消化する素晴らしい能力に人間の浅知恵は及びません。

3.血液、体にすぐ役立つカルシウム

貝殻の粉や骨粉のカルシウムから採る炭酸カルシウムなど単体元素としてのカルシウムの補給は、他のミネラルとのバランスを失い他のミネラルの欠乏を表面化させます。長期に服用する事によるカルシウム過剰の弊害も考えられます。

その点、アルファルファから採れるカルシウムは他のミネラル、マグネシウム、カリウム他多くの必要元素と共に、骨にとって役立つカルシウム、血液に溶けて全身の細胞に役立つ安全なカルシウムなのです。

4.植物性カルシウムいっぱいのアルファルファ
スーパーベジタブルの原料であるアルファルファには、すばらしくカルシウムが含まれています。身近な野菜と比較してみましょう、それぞれの野菜、100g当たりのカルシウム分量を日本食品標準成分表92年版で比較してみました。(マグネシウムのペ-ジ参照)
5.カルシウム取り過ぎは悪影響

カルシウムは成長期の子どもの体づくりになくてはならないものだが、過剰に取り過ぎると、かえって成長を妨げる恐れがあることが、タケダライフサイエンスリサーチセンター(京都市)の木村美恵子所長らのネズミを使った研究で分かった。 東京朝日 3月22日

この研究ではネズミを4群に分けて生後3週目の離乳期から、標準量と、その2倍、5倍、10倍のカルシウムをそれぞれ加えたえさを与え、人間では育ち盛りの10歳ぐらいにあたる7週目まで育てて比較した。その結果、標準の群に比べで、5倍、10倍の群の体重は半分ほどしかなく、腎臓や尿道に結石ができたものが多かった。2倍の群でも、標準の郡より体がやや小さくなった。

血液を調べたところ、カルシウム濃度はどの群も大きな差がなかったが、やはり体に必要なマグネシウムの濃度は、標準の群に比べて他の3群では大きく下がっていた。木村所長は『体内の過利なカルシウムは尿で排出されるが、その時にほかの体に必要なミネラルも流れ出てしまい、成長障害が起きるのではないか」と話している。

6.カルシウム不足はリン過剰から

リン
リンはカルシウムの働きを助け、骨・歯等の成分となります。また物質代謝を盛んにし、体内の酸・アルカリの平衡維持に働きます。とり過ぎるとカルシウムと一緒に排泄されカルシウム不足を招きます。

美食で高カロリーの食品は、リンを多く含みリンのとり過ぎとなります。多すぎるリンは、カルシウムと一緒に体外へ出て行くからです。

カルシウムが骨をつくるには、食事の中のカルシウム対リンの比が、1対1 であるときが一番効率がよく、著しく比率をみだすことは好ましくありません。【1984年8月公衆衛生審議会 日本人のミネラル所要量および適性摂取量(成人1日量0.6g)】

穀類、肉類を始め、食品にはリン含有量の多い食品が多く、さらに昨今の加工食品には、ポリリン酸塩、その他リン酸系の食品添加物が多く使用されているため、リンを多く含んだ食品を食べる事が多くなります。

またコーラ製品や、他の多くの炭酸飲料をとることもリンの取りすぎとなります。そのためカルシウム対リンのバランスを保つのに、どうしてもカルシウムの摂取量をふやさねばなりません。

カルシウムの供給源にアルファルファ、スーパーベジタブルは最適です、その他日頃の食生活で、自然食を中心に小魚や緑色野菜を食べること、特にコーラ製品や、他の多くの炭酸飲料、白砂糖を控える事に心掛ける事が必要です。

7.食品カルシウムとリンの含有量比較

食品名 100g中(mg) カルシウム リン
アルファルファー粒 1750 500
ケール 225 67
こまつな 290 55
ほうれん草 55 60
キャベツ 43 27
白 菜 35 36
精白米 6 40
鶏 肉 7 140
豚ひき肉 7 70
牛肉ヒレ 4 40
ご飯、肉類を見るとスーパーベジタブルの重要な役割が分かります。