1.老化防止には欠かせないミネラル
セレンはミネラルの中の必須微量元素のひとつで ビタミンEと同じように抗酸化の働きをします。
細胞膜などに含まれる不飽和脂肪酸は酸化されやすく、酸化されると過酸化脂質という有害な物質に変わって組織を老化させ動脈硬化の原因をつくります。
セレンは過酸化脂質を分解するときに働く酵素の成分で 老化防止に働く役に立つ助っ人です。
また免疫機能を高め癌に対する抑制効果があるとして注目されています。
それ以外にも有害物質が体内にはいるとそれと結合して毒性を消すという働きも持っています。
2.セレンはがん予防効果が期待
セレンはがん予防効果が期待されているミネラルでもあります。
動物実験でもセレン欠乏動物は発ガン率が高くなっています。
しかしセレンのみを摂りすぎると、ミネラルのバランスも壊してしまいますし、毒となってしまいます。他のミネラルと一緒にバランスよくとりましょう。
3.セレンは動物の発育と生殖に必要
セレン(Se)は動物の発育と生殖に必要であり、また種々の疾病を予防する作用をもっています。
ビタミンEとよく似た作用もありますね。ですが、発育や生殖不全に対してはビタミンEより有効です。セレンは精子の運動性を維持する上で重要な働きをしています。
十分に精巣にセレンがないと精子も元気がなくなってしまうのです。また、セレンが不足してくると、筋肉の不快感や筋力低下などが起こってきます。
4.セレンは精子を作る
セレンは男性の精子を作る時、活性基となります。このとき500億分の1mg程度のセレンを必要とし、精子の生成に深く関係しており、最近、不妊症の原因として注目されています。男性が射精する時に精液とともに失われる抗酸化極微量元素で、補給摂取が少ないと性機能が低下します。順天堂大学の千葉百子さんらのグル-プが不妊とミネラルの関係を調べたところ、精液中のセレンの濃度が高いと精子の数も多いことがわかった。
またセレンは水銀などの重金属の毒性を消したり、ガンを抑制する効果もあると言われています。もちろんセレンだけ単独元素で採る事は有害ですから植物、野菜など他の栄養素と一緒に適量食べるのが望ましいのです。
中国には、心臓死に至る風土病があり、その地域の土壌にセレンが欠乏していることが原因と分かった。土地のものばかり食べることが、良いとは限らないのかもしれません。
5.セレンが不足すると
セレン欠乏が増悪因子となっていたり、セレンが予防あるいは治療効果が認められたものとして、心筋障害、筋肉の障害、冠動脈疾患とアテローム性動脈硬化、がん、などがあげられます。
不足も怖いですが、過剰はもっと怖いです。日々の食事がバランスよいものであれば良いのですが、外食したり、レトルトだったりとバランスが良いとは決して言い難い日もありますよね。そんな日はアルファルファなど総合的に補給できるサプリメントなどで補うのもよいでしょう。
6.セレン多く含まれる食品
推奨量 |
18~29歳男性-30μg 18~29歳女性-25μg |
上限量 |
18~29歳男性-450μg 18~29歳女性-350μg |
セレンを多く含む食品 |
わかさぎ・いわし・かれい・ホタテ・牛乳・リンゴ酢・ネギ・ ビール カキ・たら・牛肉・玄米天然の山芋、 ニンニク |
セレンを多く含む食品としては、魚介類などの海産物と、動物の内臓があげられます。穀類、肉類、乳製品、野菜、果物の順に少なくなっていきます。